そばかすの症状・原因・対策と治療法について、医師が解説します。
年代を問わず、お肌のトラブルや、顔にできる「できもの」は気になってしまうもの。今回は、聞き馴染みのある方も多い「そばかす」についてその症状や原因、対策について詳しくご紹介します。
そばかすってなに?
そばかすとはシミの一種で、雀の卵殻に似ているため雀卵斑ともいわれ、遺伝的な要因で発生した細かい茶色のシミのことを指します。
そばかすというと、赤毛のアンなど、外国の女の子などにできているイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか。そばかすは白人の方にできやすい傾向にあり、日本人でも色白な方にできやすい傾向があります。
また、そばかすは若い女性にできやすく、早い場合は5~6歳からそばかすが現れます。
成長とともにその量は増えていき、思春期に差し掛かると濃くなっていきますが、思春期以降はだんだん薄くなります。しかしながら、個人差があり、自然治癒で完全に消えるということは稀です。中には、40歳位でも新しいそばかすができる場合もあり、年代を問わず多くみられるお肌の悩みの一つです。
そばかすの症状・原因とは?
そばかすには、痛みやかゆみなどの症状はありません。顔にシミのように斑点ができるというのが特徴的な症状です。
とはいえ、シミかそばかすかを見分けるのは非常に難しく、それぞれの特徴から判断する必要があります。
まずシミは、加齢によってできていくものですが、そばかすは遺伝によってできるという違いがあります。大きさも、そばかすは非常に小さく5mm以下の斑点が左右対称に無数に現れますが、一般的なシミは5mm以上と大きく、そばかすよりも数は非常に少ないのが特徴です。
そばかすができる原因は、遺伝の他にも、紫外線の影響があげられます。
皮膚に紫外線が当たると、皮膚の細胞の奥にある「MC1R」という細胞が、外部からの刺激を受け取り紫外線をキャッチします。すると、そばかすやシミの原因となるメラニンが作られ、メラニンが肌の上部に押し上げられることでそばかすが形成されるのです。
肌の上部に押し上げられていったそばかすが紫外線に晒されることで、さらにそばかすは濃くなっていきます。
そばかすの対策・治療法とは?
そばかすは、幼少期から見られるため、お子さんにそばかすができている方は早急に治療をしたいと考えられるかもしれません。
しかしながら、そばかすは幼少期からではなく、大人になってからの治療でも十分に効果を得ることができます。
幼少期のそばかすは、思春期を超えたあたりから、徐々に薄くなって目立たなくなる可能性も高いため、デリケートなお肌への早期治療は避け、思春期を超えてからの治療をおすすめしています。
一般的にそばかすの治療は、ターンオーバーを促進してメラニンを排出する治療、そしてメラニンの生成を抑制する治療の2つを組み合わせて行われます。
内服薬のL-システインやビタミンC、ビタミンEで体の中から治療をしたり、施術の一つであるピーリングを受けることで、そばかすの改善効果が期待できます。
人によっては、即効性を求める方もいらっしゃり、その場合におすすめしたいのが、Qスイッチルビーレーザーをはじめとする「レーザー」による治療です。
当院では、クリニックフォア四谷院にて、そばかすの治療ができる「Qスイッチルビーレーザー」を採用しています。このレーザーを皮膚に照射すると、シミやそばかす以外の皮膚組織は傷付けず、メラニン色素だけを破壊することが可能です。
シミの中でも特にそばかすに対してのレーザー施術は高い効果が期待できるとの報告があり、内服やピーリング剤の塗布よりさらに即効性を求めているという方にはおすすめしたい治療法です。レーザー治療後にはアフターケアとして美白作用のあるハイドロキノンの処方を行うこともあります。
そばかすは一度治療をしても、生活習慣によって再度現れる可能性があります。そのため、治療と合わせて「紫外線ケア」もきちんと行うようにしましょう。
紫外線対策を怠ればせっかく治療をしてもすぐにまたそばかすが作られてしまいます。外出時など紫外線に当たる際には日焼け止めを使用するなど、紫外線予防を行ってください。